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中 3 の 6 月に入塾,数学は平均点以下 — “1 日 6 ページ” と “質問できること” が変えた夏
こんにちは!巣鴨の数学塾 “林数学教室” 塾長の林です.
私 (塾長 林) は,中学 3 年生の途中で入塾する生徒も指導しています.”数学が平均点に届かない” “何から手をつければいいかわからない” という状態で来る生徒が多いのですが,残された時間の中で何を優先するかを決め,本人が納得して取り組めれば,数ヶ月でも変化は起こせます.
今回は,中学 3 年生の 6 月に入塾したある生徒の,約 3 ヶ月半を振り返ります.入塾時,学校の数学は平均点に届いていませんでした.この生徒が夏休みをどう使い,どう変わっていったかをご紹介します.
6 月: 期末試験に向けて “相似” を集中的に
初回の授業で,当面の方針を本人と話し合いました.学校では平方根と相似な図形を並行して学習中で,平方根の方は比較的余裕があるとのことでした.そこで 6 月は,期末試験に向けて相似な図形 (主に証明) を標準的な問題集で集中的に扱い,夏休みには中学 1・2 年の復習をする,と決めました.
この時期に伝えたことをいくつか挙げます.
- 高さが共通の三角形では,底辺の長さの比がそのまま面積比になる:相似な図形に着目して辺の長さや面積の比を求める操作は,今後の数学でたくさん必要になります
- 文字を導入するなら,その定義を明確にする:面積を S とおくこと自体は誤りではありませんが,本問では図形全体の面積が具体値で与えられていたので,文字でおく “必要は” ありませんでした
- 問われているものを答える:AE : EB = 1 : x とおいて x = 3 を正しく求めたのに,”3″ を答えだと思い込んで不正解と判定していました.問われていたのは AE : EB なので,答えは 1 : 3.正しく解けていたも同然ですが,回答形式を誤ると試験では不正解になってしまいます
- 三角錐の体積の公式は,開き直って覚える:この公式の成り立ちがわかるのは高校 2 年生くらいになる可能性があるからです
- わからない問題があっても構わない.ただし,ひとつの問題で 10 分は考える
ある日の授業では,宿題の範囲が学校の進度よりやや先だったこともあり,前半はテンションがやや下がり気味でした.しかし,ヒントを出しながら続きを考えてもらううちに,後半は “自分でもできる!” という気持ちになってくれていたようでした.
期末試験の結果,集中的に扱った相似関連の問題では,ほぼ平均点を取ることができました.全体としてはまだ平均点に届いていませんでしたが,”やった分野は取れる” ことがはっきりしたのは大きな収穫でした.
夏の計画: “1 日 6 ページ” で中 1・中 2 を総復習
期末試験が終わった直後の授業で,夏の学習方針を 3 本立てで決めました.
- まず,学校の夏休みの宿題をこなす
- 教室では,平方根の学習を進める
- 授業外では,中学 1・2 年の範囲を復習する
復習には,中学 1 年・2 年の標準的な問題集を使い,”8 月末までに終わらせる.1 日 6 ページずつ進める.暇な日があったら 6 ページを超えて取り組む” と決めました.正直,1 日 6 ページは少々しんどい目標です.”本当にできますか?” と何度か尋ねたところ,”できると思います!” とのことでした.ご家庭でも “毎日 6 ページも大丈夫?” と聞いたところ,”6 ページ解く!” と気合の入った返答だったそうです.
復習で私が特に念を押したのは,”正誤確認を後回しにしない” ことです.大問ひとつ解き終わるごとに丸をつける.理解し損ねている箇所を見過ごしたまま先の内容を学習するのは危険だからです.最初の週は正誤確認をしていない問題がたくさんあったので,授業中にその場で丸つけをしてもらいました.翌日からは,1 問ずつ丸つけをしながら進めてくれたそうです.
結果,7 月の終わりには中学 1 年の問題集を終え,中学 2 年に進みました.授業のだいぶ前に教室に来て自習室で勉強する日もありました.ご家庭からは “毎日 6 ページが習慣になり,時間の使い方を工夫して頑張っている” とのお言葉をいただきました.
“質問できる” ようになるまで
この生徒は,自分から声を上げるのが得意なタイプではありませんでした.7 月のある日,授業中にわからない箇所があったのに,私が指導報告書を作成していて忙しそうに見えたため,気を遣って声をかけられずにいた,ということがありました.
私はご家庭を通じてこう伝えました.お金も時間もいただいているので,私に気を遣う必要は一切ありません.作業中であっても遠慮なく声をかけてほしいし,ほかの生徒がいる中で声を出すのがはばかられるなら,私のところに来てくれて構いません.そして,私自身も巡回の頻度を増やすことにしました.
翌週の授業では,ためらわずに質問をしてくれました.ご家庭からは “先生,たくさん来てくださったよ,と話していた” “質問に関しても肩の力が抜けたようで安心した” とのお言葉をいただきました.学校の宿題の解答がまだ配られていない時期も,解説なしで独りで考え続けるのはしんどいでしょうから,遠慮なく質問してもらいました.
数学が苦手な生徒ほど,”こんなことを聞いていいのかな” とためらいがちです.しかし,わからない箇所をわからないまま放置する時間こそ,いちばんもったいない.質問は迷惑ではなく,むしろ “今日も勉強を進めてくれているんだな” と私が安心できるものです.
ミニテストと休み明けテスト
8 月上旬,平方根の復習を終えたところでミニテストを実施しました.教科書の章末問題から抜粋したものでしたが,計算ミスが複数あり,√7 を 7 と勘違いした問題もありました.また,地道に計算すれば正解できたはずの問題で諦めてしまった箇所もありました.本人は “できなかった” と少し落ち込んでいたようですが,こうしたミスの傾向がわかったこと自体が収穫です.その後は 2 次方程式の学習に進み,休み明けテスト前の授業は,夏休みの宿題の直しに充てました.
休み明けテストの得点率は 6 割ほどでした.1 学期の期末試験が 5 割程度でしたから,平均点との差は確実に埋まりつつあります.
ご家庭から “間違いの質はどうか.全くわかっていないのか,計算ミスや読み方の問題なのか” というご質問をいただきました.答案を拝見する限り,少々の注意で回避できたミスが複数ありました.
- x² + 3xy − 130y² を (x + 13)(x − 10) と因数分解していた (y が抜けている).展開して元に戻るか確認すれば検出できたミスです.正しくは (x + 13y)(x − 10y)
- 3/(2√5) の近似値を求める際,(3√5)/10 ≒ (3 × 2.236)/10 まで正しく進んだのに,最後に 67.08 と答えていた (正しくは 0.6708).√5 はだいたい 2 くらいなので,3/(2√5) はだいたい 3/4 = 0.75 くらいのはず.67.08 は文字通り “桁違い” です
- 100x² − 81y² のような典型問題での不正解もあった
こうしたミスを減らすだけでも,平均点と同程度の得点は取れたはずです.検算や大まかな大きさの確認は,時間がタイトな試験でも短時間でできます.これを習慣化すること,そして典型問題の計算練習を重ねることが,2 学期の課題です.
正直に書くと: まだ平均点には届いていない
3 ヶ月半で,この生徒は平均点を追い抜いたわけではありません.しかし,期末では届かなかった平均点に,休み明けテストでは手が届きそうなところまで来ました.”やった分野は取れる” ことも,ミスの傾向も,はっきりしています.2 学期は平均点を追い抜くことを目標に,2 次方程式のミニテストと関数の学習を進めていきます.
ひとつ,指導方針として大切にしていることがあります.扱う単元を週替わりにしないことです.学校で別の単元が進んでいると,つい “こちらも並行して” となりがちですが,扱う内容が毎週変わると学習効率が落ちます.短くても数回は同じ単元を続け,わからない問題は授業外の質問で拾う.そのように整理しました.
“頑張った!と思える夏だった”
夏休みの終わりに,ご家庭からいただいたお言葉を,一部ご紹介します.
今年の夏休みは,本人にとって “頑張った!” と思える時間だった.すぐに結果につながればさらによいが,たとえそうでなくても,先生からの課題をやりきったということで自信がついたようだ.すぐに質問ができるという安心感,わからないまま過ごしてしまう時間がないこと,”わかった!理解できた!” と思う嬉しい時間が多く体験できたことが,よかったのだと思う.
こうしたお言葉をいただけるのは,塾屋にとって最も嬉しい場面のひとつです.私は理想の先生でも完璧な先生でもありませんが,”わからないまま過ごす時間をなくす” ことには,これからもこだわっていきます.
体験授業・面談のご案内
林数学教室では,中学 3 年生からの入塾も受け付けています.”数学が平均点に届かない” “夏休みや長期休暇の使い方がわからない” “わからないことを質問するのが苦手” — そんなお悩みをお持ちの方は,ぜひ一度ご相談ください.いま何を優先すべきかを,一緒に整理するところから始めましょう.
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